文化財名称 | ながのぼりのいわえのぐせいぞうようぐおよびせいひん 長登の岩絵具製造用具及び製品 | 指定 | 県指定 |
市町 | 美祢市 | 区分 | 民俗文化財 | 時代 | 江戸時代 |
一般向け 説明 | 長登は古代より銅鉱山として知られ、東大寺大仏の原料銅の生産をした地でもあり、銅鉱石に派生する録青を原料とする極上の緑青・群青系の岩絵具の生産が行われていた。岩絵具は天然の石・有色鉱石を粉末精製して作った絵具で、古代より壁画や絵画の絵具として用いられたもので、長登の岩絵具は江戸時代には産出鉱の名をとり「滝の下」という銘柄で上方に運ばれていた。 色調鮮やかな良品にするためには、一定の粒子にそろえることが重要で、その技術は秘伝として代々に伝えられ、1950年(昭和25)頃まで続いていたらしい。 桶・臼・盆・鉢・ヘラなどの製造用具は、日常雑器を転用したものである。生活の中に息づいてきた技術と山口県の伝統的な地場産業の実態を把握する上で貴重である。 |
小学生向け 説明 | 岩絵具とは色のついた石や鉱石を粉にして作った絵具で、古代より壁画や絵具として使われてきました。美祢市美東町長登は、古代より銅鉱山として知られ、東大寺大仏の銅の生産地としても知られています。銅の鉱石について出る「ろくしょう」を原料とする、あざやかな緑や青色の岩絵具の製造がおこなわれていました。 江戸時代には「滝の下」という名で、当時の山口県の特産物としてその名は大阪、京都にまで知られていました。50年前頃には生産されないようになりましたが、道具などは、製造もとの家に伝えられています。 |