一般向け 説明 | 普賢寺は光市室積の峨嵋(がび)山北のふもとにあり、平安時代の1006年(寛弘3)に播磨国(兵庫県)性空(しょうくう)上人が一堂を建立したことに始まるという古い寺である。庭園は本堂の南側にあり、広さは周囲の雑木林の部分を含めると2177㎡ である。庭園の主な部分は、約20m四方のほぼ正方形をしており、低いマキの生け垣で囲まれた枯山水の庭園である。 正方形の庭の南東部に三つの自然石(高さ約2m、1m、90cm)を配置して枯滝(石を組んで滝を表すもの)としている。その前面を池に見立て、南方にある峨嵋山の峰々を背景として生かしている。庭内には、このほか数個の横石を並べているだけで、周りのシイやクスなどの巨木と調和して、全体として落ち着いた雰囲気が漂っている。 寺伝では雪舟が築いたというが、そのことを書いた資料はない。県下でも早い時期の枯山水庭園であり、山口の常栄寺庭園、宇部の宗隣寺庭園と並んで紹介されることが多い。 |