一般向け 説明 | 1767年(明和4)、萩藩が郡方地理図師有馬喜惣太(ありまきそうた)に作らせた立体模型地図。防長両国(現在の山口県)の本土が、分割した「切」と呼ばれる模型17個と周辺の島々92個の模型によって表されており、平面縮尺はおよそ 2万5920分の1、垂直倍率はおよそ5倍となっている。「切」全部をつなぎ合わせると、南北は最大3m、東西は最大5mにもなり、全体の地勢がよく分かる。山は淡緑色、平地と谷筋は薄桃色、海岸の砂地は白色、水系は濃青色、境界線は黒色、道路は朱色に彩色され、集落、寺院、一里山、役所などの施設は黒または朱の記号で記され、地名や寺社名などは貼紙で表されている。また、長持(ながもち)と櫃(ひつ)には「明和四年亥四月 有馬喜惣太預かり」という墨書があり、土図制作当初の容器としてのいわれを伝えている。 |