一般向け 説明 | 中ノ川山一里塚は、岩国市美和町と岩国市本郷町の境に当たる引地峠から東へ90mほど進んだ旧山代街道沿いの緩斜面に立地しています。土盛りをした周囲に自然石を積上げており、平面的には隅丸方形、上部はほぼ平らになっています。高さは、前面約1.4m、後面約2.0m、径は3.1~3.2mです。正面東側の石組が一部崩れていますが、全体としては原形をよくとどめています。 この塚は、江戸時代、安芸国(現在の広島県西部地域)に接する秋掛村亀尾川(あきがけむらきびがわ・現在の美和町)と萩をつないだ山代街道沿線に設置された25の一里塚のひとつです。萩から24番目、安芸境から2番目の塚にあたり、記録によれば、塚木には「萩松本より弐拾三里安芸境亀尾川より壱里十六丁」と記されていたといいます。 平成12~13年度、山口県教育委員会が山代街道を対象に「歴史の道調査」を実施した結果、この塚が街道沿線に遺る希少な交通関係遺跡のひとつであり、保存状態もよいことが明らかになっています。 |