一般向け 説明 | ハマセンダンはミカン科の落葉高木で、暖地の海岸に近い山林に生育している。樹皮は灰黒色で、いぼ状の皮目が特徴的である。雌雄異株であり、7~8月に枝先に淡黄緑色の多数の小さな花を付ける。山口県での分布は、萩の江崎を北限とし下関市の赤間神宮、満珠島、干珠島にも生育している。 竜王山のハマセンダンは幹回り(胸高1.3mで測定したときの幹の周囲)約5.2m、根回り約12m、樹高約15mで、ハマセンダンの中でも国内最大級の大きさであり、幹高1.5m部分で大きく三つに枝が分かれており、見事な樹冠を広げている。樹齢は約250年と言われているが、ハマセンダンは成長が早いため、4~5年で太さ40cmになり、幹回りの大きさからは正確な樹齢を求めることはできない。枝分かれした支幹や樹冠の広がりから推定するとかなりの古木であることがうかがえる。また、落葉時に果実がみられないため雄株と思われる。 本樹は、現在廃社されている大浜神社内にあるが、ハマセンダンは神社によく植栽される榊(栄える木)や神社に縁のある樹種ではないことから、人の手によって植栽されたものとは考えにくく、地形的に見ても、本樹は自生種である可能性が高い。 |