一般向け 説明 | 山口市八幡馬場の今八幡宮境内に建つ。形式としては一間一戸楼門、屋根は入母屋造りで、正面に向拝がつき左右に翼廊(よくろう)がある。向拝と左右翼廊を合わした桁行は14.09m、梁間は3.91m、二階は桁行三間、梁間二間で、こけら葺である。下層は左右翼廊とも床が張ってある。そのため楼門といっても土足で歩くことはできない。それでこの楼門が一般参詣者の拝殿ともなっていて、楼拝殿(ろうはいでん)と呼んだりしている。山口市を中心にこの形式の神社は多く見られる。とくに八幡宮に多いのは、この今八幡宮の社殿を踏襲したためであろう。下層は四方吹放しであるが、上層は正面と背面には中央部に扉、その両側に輪宝(りんぽう)をつけた連子窓、両側面には大内菱をつけた連子窓がある。楼門も本殿、拝殿と同様、その手法は雄建で、各所に雅致ある装飾が用いられている。建造年代も本殿拝殿と同じで、室町時代中期、15世紀末頃であると見てよい。 |