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文化財の概要コンテンツ

文化財名称くまやけじゅうたく(やまぐちけんはぎしいまうおのたなまち)
熊谷家住宅(山口県萩市今魚店町)
指定国指定
市町萩市区分重要文化財時代江戸時代
一般向け
説明
 萩市今魚店町にある住宅建築。熊谷家は問屋と金融・仲買などを業とし、1754年(宝暦4)以来、萩藩の御用達として栄えてきた豪商である。現在の住宅は熊谷五郎右衛門が分家して、1768年に新築したものと伝え、広大な屋敷地に主家のほか離れ座敷、土蔵など十数棟が建ち並んでいる。
 主屋は南面し、桁行14.4m、梁間15.4m、一部二階である。屋根は切妻造りで、桟瓦葺きである。正面に半間の庇(ひさし)、背面と東側面後半に一間の広庇を設け、さらに東側面には入母屋の突出部を付けた形式になっている。正面入口廻りと、背面土間部分が少し改変されている。東北隅の部屋には床、棚、書院を設け、外面する二方に広庇をまわす。この座敷と次の間には長押(なげし)を取り付け、その他の部屋は二間あるいは二間半通しの背の高い建具で仕切る。土間廻りは丁寧に仕上げた太い梁を縦横に架け渡し、豪壮な構成を見せている。前寄り二間には桁行全面に二階を設ける。東西に突出した部分は後設したもので、茶室、式台等がある。
 離れ座敷は庭を隔てて主屋の後方にある桁行11.4m、梁間7.1m、桟瓦葺の数寄屋風の建物で、主屋より少し遅れて建てられたものとおもわれる。六畳3室に広庇、下屋等を設け、屋根は南北に棟が通る入母屋としているが、棟を丁字形に造って、西面は切妻になっている。
 本蔵は土蔵造りで桁行15.1m、梁間5.0m、二階建で切妻造り、本瓦葺の建物で一時居室に使っていたため、かなり改造されているが、建設年代は主屋より古く、18世紀前半にさかのぼるとおもわれる。
 宝蔵は主屋の東側にあり、土蔵造り、桁行5.9m、梁間4.0m、二階建で切妻造り、本瓦葺の小規模な土蔵で、石造の地下室を備えている。建設年代は19世紀に下るものであろう。
 この住宅は大規模できわめて質がよく、意匠も洗練されている。江戸時代後期における地方豪商の富を示す好個の遺例である。離れ座敷や蔵も屋敷構を知る上に重要である。なお主屋は、1977年(昭和52)に火災にあい、一部を焼失したが、その後復元工事がなされた。
小学生向け
説明
 この住宅は、萩市にあります。熊谷家は、問屋と金融・仲買などを商い、江戸時代の中ごろより、藩の御用達として栄えてきた豪商です。この住宅は、熊谷五郎右衛門が本家より分かれて、1768年に新築したものと伝えられています。
 この住宅は大規模で、江戸時代後期における地方の大商人の家を代表する建物のよい例となっています。離れ座敷や蔵も、屋敷構えを知るうえで重要なものです。なお主屋は、1977年(昭和52)に火災にあい、一部を焼失しましたが、そのあと復元工事がなされました。
画像<熊谷家住宅(山口県萩市今魚店町)>縮小画像(オリジナル画像表示リンク)

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