一般向け 説明 | 山口市宮野下の清水寺境内に所在する。一間社流造りこけら葺の小祠で、桁行き1.4m、梁間0.95m、棟高2.5mである。浜床構えで、全体覆殿の中にある。内部に安置してある木牌に「奉勧請山王権現 応安7年甲寅三月一日」と記されている。応安7年は1374年であるが、神社創建の時のものかと思われる。1966年に解体修理をした時、棟木に「造立山王御宝殿、永禄9年(1566)五月」などの墨書があったので、これが現在の社殿の造立年とわかる。小さく形の整った社殿で、美しい。清水寺は寺伝によると、806年(大同1)の創建で、古来から大寺であったらしく、歴代の大内氏はたびたび堂宇の建立などに力を尽くしている。毛利氏と藩費をもって堂宇の修理をしている。この山王社は清水寺の鎮守で、室町時代、大内弘世のときの鎮座と伝えられている。 |