一般向け 説明 | 山口市仁保の源久寺境内に存する。凝灰岩製で、高さは、下方2段の基壇と上方の宝珠受花の欠失部をのぞき163cmである。この塔は1224年(元仁1)に没した源久寺の開基平子重経の墓であると伝えられているが、形式上から見て、それよりすこし時代は後のもので、鎌倉末期に建立されたと思われる。 基礎は四方とも枠も刻してない素面で、その上部に反花がある。この反花は背が高く、複弁の中にさらに隆起をつくったていねいなやり方で、深い線で彫りおだやかな美しさを示している。塔身には仏像や梵字など全くない。笠の隅飾は二弧で、外線は軒に直立していて形式は古い。笠下端は二段、上端は段型が六段であるが上にゆく程、段がひくくなっている。相輪は伏鉢の上に線刻の請花があり、上に九輪を作る。九輪は9段残るが、その上部の請花宝珠は欠失している。県下では最古の宝篋印塔である。 |