一般向け 説明 | 岩国市の錦川に架かる木造の橋で、日本三大奇橋に数えられる。全長225m、幅5m、水面からの高さは最大10mである。1673年(延宝1)岩国藩主吉川広嘉が、錦川をはさんで城館のある横山と城下町の錦見との間に創建した橋である。洪水があっても流失しない橋を架けたいという藩主と藩民の願いを叶える橋であった。完成後、わずか八ヶ月で流失してしまったが、橋脚を強化して翌年には再建している。その後敷石を強化し、1950年(昭和25)のキジヤ台風まで、276年間決して流失しなかった。 この橋は、水量の豊富な錦川の急流にも耐えるようにするため、山梨県の猿橋(橋脚の無いハネ橋という構造)や中国の書物(西湖志)に描かれた六橋(湖に並んだ小島から小島へと石橋が渡る)などを参考にしたという。川底に敷石を敷きつめ、四つの小島状の石造橋台を築き、5つのアーチ型の橋を架けている。特に中央の三つの橋は弓なりに大きく曲げて橋柱をなくし、川の流れを妨げないよう工夫されている。橋は木を巧みに組み合わせていて、巻金とかすがいのほかには、くぎは一本も使っていない。 1950年(昭和25)キジヤ台風で流失した後、二度と流失しないよう橋脚の中心部にコンクリートを打ち込み強度を高め、1953年に復旧された。その後、木造部分の腐食が進んだため、架替え工事が行われ、2004年(平成16)春に竣工した。 |