一般向け 説明 | 広島県との境を流れる小瀬(木野)川の中流にある弥栄峡のうち、白滝橋から魚切の堰堤(えんてい)の間の上流部約1kmが、1966年(昭和41)名勝に指定された。 この一帯は、小瀬川が硬い花こう岩からできた山地を横切って流れており、川の両側の山は高度差約300mの急斜面となっている。各所に花こう岩の岩壁が見られ、この峡谷が小瀬川の水の働きによって、長い年月をかけて形成されたことがわかる。 小瀬川の流れは速く、は幅が狭く、川底の岩盤をえぐりながら流れているため、川底には多くの滝や甌穴(おうけつ)ができており、川岸や川底には多くの割れ目(節理という)のある花こう岩が出ている。これらの間を清流が深い淵をつくって流れ、両岸の樹木と調和して、見事な峡谷美を展開している。下流に弥栄ダムをつくる際、総合学術調査を実施している。なお、この周辺は、カワシンジュガイの生息南限地でもある。 |