一般向け 説明 | 満珠樹林のある干珠(かんじゅ)島は、下関市長府の沖1km、瀬戸内海に浮かぶ面積1.2haの緑の小島で、沖2.6kmにある満珠島とともに忌宮(いみのみや)神社の社地になっている。(国指定天然記念物では手前の小さい島を満珠、沖の大きい島を干珠としている。国土地理院の地形図では逆で、小さい島を干珠としている。一般には、地形図の地名を使っている。) 満珠、干珠の名は、古くは「日本書紀」にも見られ、神功皇后伝説が島名の由来となっている。 満珠樹林の主な樹木は、タブノキ、ハマビワ、モチノキ、ヤブニッケイ、ヤブツバキなどの常緑広葉樹と、イヌビワ、エノキ、アカメガシワ、ハゼノキなどの落葉広葉樹で、これらが混生して、やや背の低い森林を構成している。 島の森林は自然の状態が多少壊されているが、人による攪乱をほとんど受けておらず、瀬戸内海西部における原生樹林の植生を示す貴重なものである。 |