一般向け 説明 | 干珠樹林のある満珠島(4.5ha)は、長府の沖2.6kmの瀬戸内海に浮かぶ樹林におおわれた美しい島で、本土寄りにある干珠島とともに忌宮(いみのみや)神社の社地になっている。これらの島のどちらを干珠といい、満珠(まんじゅ)というかは昔から異説がある。国指定天然記念物では沖の大島を干珠、手前の小島を満珠としているが、国土地理院の地形図では逆になっている。 沖合にある満珠島は、花こう岩からなり、島の中央部が最も高く標高49.6mで、急傾斜で海面に接している。干珠樹林はうっそうとした原始林で、樹種は70科186種を数える。スダジイが優先し、ハマセンダン、バクチノキ、ハマビワ、イスノキ、クロガネモチ、ナタオレノキ等ほとんどが暖地性の植物からなる。 この樹林は人為的な攪乱をほとんど受けておらず、瀬戸内海西部における原生的な植生を示すものとして貴重なものである。 |