一般向け 説明 | 須佐湾北東にそびえる高山(標高532.8m)は、ほとんど全山が約1300万年前にマグマが冷え固まってできた斑れい岩からなる。斑れい岩は深成岩の一種で、黒っぽい色をしており、高山の山頂部の、かなり広範囲に散らばって出ている。 山頂部の斑れい岩は異常に強い磁気を帯びており、昔から「磁石石」と呼ばれてよく知られている。頂上に近い岩塊が磁性が最も強く、磁石石の近くに磁針を近づけると引きつけられる。磁針を移動させると、わずか10数cmで磁針の向きが反転する場合さえある。また、落ちている石の岩片を磁針に近づけても、磁針が大きく振れる。磁力は頂上を遠ざかるに従って次第に弱くなる。 磁石石は、落雷に伴う大電流によって強い磁気を帯びたものといわれ、学問的に貴重である。なお、磁鉄鉱でない岩石がこのように強い磁性を帯びることは珍しい。 |