一般向け 説明 | 岸見の石風呂は、地元の花崗岩石を積み上げた幅4.4m、奥行3.6m、高さ1.8mの石室からなり、土間には石が敷きつめられており、石室は木造茅葺きの覆屋により保護されている。石室の中で小枝を燃やして石を焼き、火をかき出した後、ぬれたむしろを敷いて熱気浴をするサウナであり、同様の形式は佐波川流域に多く分布している。 この石風呂について記述した「石風呂の記」によれば、1186年(文治2)4月、東大寺再建の用材搬出の人夫の医療目的に俊乗房重源が作ったとされている。建物の休憩の間には、重源像を安置する祭壇があり、入浴者は必ずここでお祈りをすることになっていた。重源上人を「石風呂開山」と呼び、命日の6月5日を「石風呂開山忌」として、必ず石風呂をたき、お祭りをして、その恩に感謝するのがならわしになっている。 |