一般向け 説明 | 久賀地域の傾斜地にある耕地は棚田が多く、この地方では古くから、かんがい用水の確保に工夫がなされてきた。このスイドウ(水道)は、標高100m~50mの棚田をうるおすために傾斜地にある棚田の地下を貫きつくられた、長さ160mの地下トンネルのかんがい水路であり、このような横穴を持つ水路は久賀地域で40ケ所にも及んでいる。 指定されたものは、その中でも最も古い形の石垣の積み方と用水路の組合せで、規模の大きいものであり、築造時期は鎌倉時代末期から室町時代と推定され、全国的にも類例を見ないものである。久賀の石工の技術は、海岸の防波堤の石積み等で「大島の石垣づみ」と呼ばれ技術的な高さが認められており、その技術が生かされた土木構造物ともいえる。 |