一般向け 説明 | 下関市専念寺に安置されている。クス材の一木造りで、像高151.8cm。頭部体部は両袖をふくめて一材で彫る。両手、足先ははぎ付である。頭部、体部の二区に分けて背ぐりがされている。右手はひじから曲げて手の平を前に出し、五本の指をのばす。左手はややさげて手の平を上にして薬壷(やっこ)をもつ形を示すが、現在薬壷は失われている。衣紋(えもん)は彫り方が浅く、筋彫りといってよいほどである。顔はふくらみをみせた丸顔で、目は伏し目で眠るようで、お顔はおだやかである。これらの特色は平安時代後期、11世紀の特色をよく示している。 この仏像は1945年(昭和20年)7月の空爆で胸部などに焼損を受けたので、1966年(昭和41)に修理がなされた。 |