一般向け 説明 | 塑像で像高は49.2cmある。円頂(えんちょう)の僧侶の姿で、衲衣(のうえ)に袈裟(けさ)をかけ、ひざ上で両手を重ね、第一指をあわせる形で坐している。頭部は木心に塑土をつけてつくり、これを輪積状にしてつくった胴体にさしている。ひざ前、両脇袖などもこれにつけている。表面に白土をひき、彩色がなされていたが今は見えない。自住寺の寺伝によると、寿円禅師は自住寺を再興した僧であった。正平9年(1354)この地の大干魃に際して、広谷の滝穴(今の秋芳洞)にこもって雨を祈り、その効験があったので、奉謝のため滝穴の淵に身を投じて入滅した。里人はその徳をしたって、禅師の骨灰をもって造ったのがこの像であるという。近年修理がなされ、曲と方座が新しく作られた。秋芳洞入口脇の堂に安置される。 |