一般向け 説明 | 大内盛見が寄進したものではないかと推定されている鎧。胴の高さ32.0㎝、胴廻り91.5㎝、草摺(胴の下にさがっていて、足の太股を守る部分)の長さ24.0㎝、小札は、錆漆(砥粉を水で固く練り、粘り強い漆を交ぜて、よく練ったもの)に黒漆を盛り上げて塗った本小札に鉄1枚交じりである。薄黄色の糸で毛を伏せたように威し(小札を横に綴った板を上下につなぐこと)、金具廻りや革所は、獅子牡丹文藍染韋で包まれている。大袖などは失われているが、浅黄糸威褄取鎧とほとんど同じ形、同じような仕立てで、南北朝時代の数少ない正式な鎧として注目される。 1653年(承応2)、現在の防府市右田を領地としていた萩藩の一門・毛利就信(右田毛利家)が寄進した鎧櫃も遺されている。 |