一般向け 説明 | 胴の高さ28.2㎝、胴廻り100.2㎝、草摺(くさずり=胴の下に下がっていて、足の太股を守る部分)の高さ30.0㎝の鎧腹巻。小札(こざね)は、黒漆を盛り上げて塗った本小札で、紅・紺の色糸を使って、毛を返したように威し(小札を横長に綴ったものを上下につなぐこと)ている。韋所(かわどころ)や金具廻りには、藍染め革や藻・牡丹・獅子を描い兜・大袖・壷袖・頬当・喉輪・臑当付た革、杉・菖蒲を描いた革などが使われ、浅黄・萌黄・黄・白・紅の色糸で小さな針目を出す伏せ縫いが施されている。腹巻はもともと装束の下に着けるものであったが、この腹巻には黒漆を盛り上げて塗った本小札を紅糸で威した高さ34.2㎝、幅34.3㎝(上)~35.4㎝(下)の大袖が付いている。室町時代中期の特色豊かな優れたものである。 |