名称関連 | 文化財名称 | 姫島樹林 |
要録名称 | 姫島樹林 | |
指定関連 | 指定区分・種類 | 天然記念物 |
指定年月日 | 昭和56年(1981)12月11日(山口県教育委員会告示 第8号) | |
所在地関連 | 所在地 | 阿武郡阿武町大字宇田字姫島1291番地の1 |
所有者関連 | 所有者 | 宇田郷漁業協同組合 |
〔植生〕
(1)オニヤブソテツ ハマビワ群集
島の周辺部は、九州南部および西海岸から島根県の日本海岸に分布する海岸風衝断崖のオニヤブソテツ―ハマビワ群集に属し、ハマビワ、ヒサカキが多く、シャリンバイ、トベラ、マサキ、マルバグミの低木、オニヤブソテツ、オニヤブマオ、ヒゲスゲ、ハマボッス、ホソバワダンなどの草木が観察される。
(2)クロマツ林
(1)の上部は、地形急峻でクロマツ林がよく発達し、大径木が多く、低木層にトベラ、マサキ、ハマヒサカキ、マルバグミ、ネズミモチ、モッコクなど、草木層には、ヘクソカズラ、ツワブキ、アキノキリンソウ、マルバハギ、ハゼノキなどが見られる。
(3)ホソバカナワラビ スタジイ群集
海抜40m前後から上部は、典型的なホソバカナワラビ―スタジイ群集が発達する。
高木層は、スタジイが優占種であるが、クロガネモチ、ホルトノキ、モチノキなどの巨樹をまじえている。亜高木層、低木層ともこれらの幼齢、壮齢木が優先で、次代の高木層の後継要素が準備されているといえる。
これらのほか、亜高木層および低木層には、ヤブニッケイ、マサキ、タブノキなども見られる。
林床は、ホソバカナワラビがもっとも優勢で、テイカカズラ・ノシランなどが多い。
林床群落を形成する藤本植物としては、テイカカズラ、チズタ、ホウライカズラ、サカキカズラ、ハマニンドウなどがあり、中には樹幹をはい上って高木層に達するものも多い。
〔分布上注目すべき植物〕
所生の植物は、ほとんどすべて暖地性植物であるが、とくに、ホルトノキ、サカキカズラ、ホウライカズラ、ハマヒサカキ、ハマビワ、ノシラン、ヒスゲゲ、ホソバワダンなどは、南方暖地に分布の本拠をおくもので、この地方では珍しく、日本海側の北限に近いものである。
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