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文化財要録コンテンツ

名称関連文化財名称板絵着色繋馬図
要録名称板絵着色繋馬図 
指定関連指定区分・種類有形文化財(絵画)
指定年月日平成2年11月6日
所在地関連所在地下関市一の宮住吉1丁目11番地の2(住吉神社)
所有者関連所有者宗教法人 住吉神社


文化財詳細
制作等の年代又は時代
16世紀

製作者
雲渓永怡

由来及び沿革

「住吉・忌宮神社由緒調書 学務兵事課」(明治~大正期の作成、県庁<戦前>文書、山口県文書館蔵)の中の「官幣中社長門國住吉神社調書」の古器物記載事項に以下のように記載がある。

「一、絵馬額 二面

 彩色剥落シテ僅ニ繋馬ノ形ヲ存ス

 年月並寄附人不詳落款ニ雲溪筆トアリ」



品質及び形状

(品質・形状)

 檜材の板面に彩画される。縦材2枚と天地の端食材(横材、ただし、藁をはむ図の方は天部の端食材欠失)は、それぞれ角釘ではぎ合わされ、裏面は、鎗鉋仕上げが施される。両面とも節が多散見され、ひび割れが目立ち、焼損と思われる箇所も認められる。また、下部に摩損もある。左右に釘穴があり、従前は懸けられていたことを示す。

 ともに厩に繋がれる馬を描く。一つは、頭を下げて藁をはむ斑文様の馬。他方は、頭を上げて立つ斑なしの馬。ともに「雲溪筆」の署名がある。彩色の剥落が顕著で、原彩色を確認することはむつかしいが、墨描線は比較的によくのこる。



寸法又は法量
各縦43.5cm、横59cm、厚さ1.3cm

参考情報関連
参考情報

・雲溪永怡(生没年不詳)

 山口県内には萩市東光寺の絹本着色釈迦三尊図(「永怡」の捺印あり、県指定有形文化財、昭和53年12月22日指定)や雲溪が描いた大内氏の重臣内藤興盛像をのちの享和2年(1802)に雲谷等竺が模写したもの(山口市善正寺蔵)とこの絵馬が雲溪の作品として知られる。

 「こうしたことから雲溪が周防で活躍したことは確実であり、その時期も『本朝画史』がにおわせるように天文年間(1532~1554)頃と考えてよい。」

(山口県立美術館主催『大内文化の遺宝展』図録の解説より)

※内藤興盛(1494~1554)

 内藤家は、守護大名大内氏の時代に代々長門守護代をつとめた家柄。大内義隆のとき軍評定衆となり、天文20年(1551)陶晴賢の叛乱に味方し、擁立の義長につかえる。天文23年5月に没し、山口の善正寺に葬られる。同寺に位牌及び墓がある。




地図



画像
<板絵着色繋馬図>関連画像001(オリジナル画像表示リンク)<板絵着色繋馬図>関連画像002(オリジナル画像表示リンク)<板絵着色繋馬図>関連画像003(オリジナル画像表示リンク)<板絵着色繋馬図>関連画像004(オリジナル画像表示リンク)

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