名称関連 | 文化財名称 | 絹本著色春冬山水図 戴文進筆 |
要録名称 | 絹本著色春冬山水図 戴文進筆 | |
指定関連 | 指定区分・種類 | 重要文化財(絵画) |
指定年月日 | 昭和31年6月28日(文化財保護委員会告示 第29号) | |
所在地関連 | 所在地 | 萩市呉服町 |
所有者関連 | 所有者 | 財団法人菊屋家住宅保存会 |
絹本墨画淡彩、掛幅装
[春景図]
中央下部には土坡、左には橋上3人物をおき、右下方には坡脚と松の大樹叢、その下に亭中2人物を画き梅樹数本を点ずる。左には水波を隔てて樹林、右上方には岩峯を配し、その背後には遠山数個をおく。左上方に印2顆がある。
款印 「銭塘戴氏」(白文方印)/「文進」(朱文方印)
[冬景図]
左下方には土坡と坡上に二樹叢、右下隅には騎驢の2人物と従者3人を小写し、中央に突兀の山を低く画き、その背後左方には樹間の桜屋2棟、上方には峨々の山形2個を配し、左方には遠峰数個をおく。右上方には款記及印二顆がある。両幅共樹齢幹は淡岱赭、遠山は淡藍、淡茶色を賦し、樹葉は淡緑色上焦墨で描出する。岩石・土坡は淡青・淡茶色をぬり、焦墨擦筆で皴を施し、人物は焦墨細線で画き、肉身は淡朱茶色、著衣には白群・朱等を用いる。雪は墨を塗り残し、まま胡粉及び淡い茶色で暈彩する。
款印 「銭塘戴文進筆」 「文進」(朱文方印)/「静菴」(朱文方印)/「竹雲書房」(白文方印)
戴文進については「名山蔵」に記載がある。
「戴進学文進図絵宝鑑 號静菴又號玉泉山人銭塘人、臨精博、爲本朝畫流第一、宣廟善絵事、一時待有謝延循、倪端、石鋭、李在、皆有名、及進入京、衆工妬乃、一日仁智殿呈画、進首幅爲秋江独釣図、一紅人垂釣水、次畫家惟傳紅色、最難而進独得古法、延循曰、此畫佳、甚恨野鄙耳、宣廟叩乃對日、紅品官服色也、用以釣魚、失大体矣、宣廟頷乃、遂揮去餘幅、不復閲、放帰以窮死、死後而人始重之」
「銭塘戴文進生前作画、不能買一鮑、是小厄、後百年呉中聲価漸不敵相(桐カ)城翁、是大厄、然令具眼観之、尚是我明最高手、此巻奕奕秀潤、境意此近而遠、尤可寶也」
「………余初閲之、以爲沈啓南作、見題字不工、及驗其印章、而始知爲文進也、然無一筆錢唐意、蒼老、秀逸、超出蹊逕之外、乃知此君興啓南無所不師法、妙處亦無所不合耳、……」
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