名称関連 | 文化財名称 | 鰐口 |
要録名称 | 鰐口 観応二年辛卯八月廿三日の銘がある | |
指定関連 | 指定区分・種類 | 工芸品 |
指定年月日 | 昭和55年4月11日 (山口県教育委員会告示 第2号) | |
所在地関連 | 所在地 | 柳井市余田1112番地 |
所有者関連 | 所有者 | 宗教法人 福楽寺 |
【品質・形状】
鼓面径37.6cm、20~30cmが一般であるから、やや大型の鋳銅製鰐口である。肩幅及び鼓厚と鼓面径の比は、それぞれ1:3.9,1:2.4で、やや甲盛りがある。
鼓面は表裏とも、銘帯・外区・内区の3区からなり、それぞれ2条の隆起圏線で分かたれる。撞座は8葉重弁の陽鋳の蓮華文で、中央の中房には陰刻の9個の蓮子があしらわれる。中房と花弁の間には太い2条の隆起圏線がめぐるが、内側は八華形の弧線を描く。
胴部は両端に1条の隆起圏線がめぐり、肩の左右に両面鋳出しで断面半円形の耳、やや斜め下方につき出した円形の目、縁に2条の弧線をめぐらす薄い唇からなる。なお、目と唇は一段落を置いて接続する。肩の中央天頂部に長さ約6.5cmの湯口の痕があり、耳には鉄の吊鐶をつける。
総径(肩~唇) 39.4cm 耳高 4.5cm
総径(目~目) 41.4cm 耳幅 5.9cm
鼓面径 37.6cm 耳厚 2.0cm
鼓厚 15.6cm 目幅 1.5cm
肩幅 9.5cm 目径(断面)5.6cm
撞座径 9.3cm 唇出 1.0cm
口開 2.5cm 唇幅 1.1cm
表面の銘帯につぎの陰刻銘があるが、その彫りは深い。
「周防国玖珂郡与田保上野寺鰐口
観應貳年辛卯八月廿三日願主各 大工沙弥聖明」
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